住の江に生ひ添ふ松の枝ごとに
君が千歳の数ぞこもれる
- 歌の意味
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住の江に生え加わる松の枝の一本一本に、君の千年の齢の数がこもっていることだ。
- 鑑賞
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巻第七 賀歌 725
詞書「天喜四年皇后宮の歌合に祝の心をよみ侍りける」
松に寄せて祝う一連の一首目である。住の江に生え加わる松の枝ごとに、君の千年の数がこもっていると詠む。詞書によれば、天喜四年の皇后宮の歌合で「祝」を題として詠まれた。
作者は源俊賢の子で、権大納言に至り、宇治大納言と呼ばれた。
場面は時期を定めない祝いの景、場所は松の生える住の江の浜である。
直接の契機は、天喜四年(1056)、後冷泉天皇の皇后藤原寛子のもとで催された歌合での「祝」の題による詠である。
住の江は摂津国の歌枕で、今の大阪市住吉区のあたりの海辺である。住吉の神の鎮まる地として、松とともに詠まれた。
初句「住の江に」は、住の江に、の意である。本巻の第七百十四首も住の江の浜を詠み、住吉の地に長寿の景物を配する趣向が重なる。
二句「生ひ添ふ松の」は、生え加わる松の、の意である。本巻の第七百十五首の「生ひ添ふ竹」と同じ語で、年ごとに増える常緑の木に長久を託す。
三句「枝ごとに」は、枝の一本一本に、の意である。数多くの枝が、結句の「数」を引き出す。
四句「君が千歳の」は、君の千年の、の意である。前歌の第七百二十四首の「千歳の数」と同じく、祝う相手の齢や治世を千年として示す。
結句「数ぞこもれる」の「ぞ」は強意の係助詞で、存続の「り」の連体形「る」で結ぶ係り結びである。枝の数に千年の数が一つずつこもると見立て、目に見える松の枝を齢の数へと変える。次歌の第七百二十六首も松に寄せて祝い、松の歌が続く。
おひそふ:生え加わる
こもる:中に含まれている
- 作者
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源隆国
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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