敷島や大和島根も神代より
君がためとや固め置きけん
- 歌の意味
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敷島の大和の国土も、神代の昔から、君のためにと固め置いたのだろうか。
- 鑑賞
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巻第七 賀歌 736
詞書「百首歌たてまつりし時」
神代や天に寄せて御代を祝う一連の一首目である。敷島の大和の国土も、神代から君のためにと固め置いたのだろうかと詠む。詞書によれば、百首歌を詠進した折の歌である。
作者名は記されていないが、前歌に続き藤原良経の歌である。
場面は時期を定めない祝いの景、場所は大和の国土全体である。
直接の契機は、百首歌の詠進である。
『古事記』には、伊邪那岐命と伊邪那美命が、漂う国を修め固めよとの命を受けて国土を生んだことが記されており、「固め」の語はこの国生みを思わせる。
初句「敷島や」の「や」は詠嘆の間投助詞である。敷島はもと大和国の地名で、「大和」にかかる枕詞となり、日本の国を指す語ともなった。
二句「大和島根も」は、大和の国土も、の意である。「島根」は島の意で、海に囲まれた国土をいう。前歌までの草木から、国土そのものへと祝いの対象が広がる。
三句「神代より」は、神々の時代から、の意である。国生みの神話の時間にまでさかのぼる。
四句「君がためとや」の「や」は疑問の係助詞で、結句の「けん」で結ぶ。「君がため」と結句の「固め」が音を重ね、調べを整えている。
結句「固め置きけん」は、固めておいたのだろうか、の意で、過去推量の「けん」の連体形で結ぶ係り結びである。国土の成り立ちそのものを君のための用意と見る大きな祝意で、次歌の第七百三十七首も「天照る光」と神代にかかわる語を詠む。
しきしま:大和国の地名。日本の国を指す語ともなる
しまね:島。国土
かたむ:しっかりと固める
- 作者
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藤原良経
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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