別れ路はいつも嘆きの絶えせぬに
いとど悲しき秋の夕暮
- 歌の意味
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別れの道はいつでも嘆きの絶えないものであるのに、いっそう悲しい秋の夕暮であることだ。
- 鑑賞
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巻第九 離別歌 874
詞書「実方朝臣陸奥国へ下り侍りけるに餞すとてよみ侍りける」
秋の別れを詠む一連の一首目であり、藤原実方との贈答の一首目である。別れはいつでも嘆きの絶えないものだが、秋の夕暮の別れはいっそう悲しいと詠む。詞書によれば、実方が陸奥国へ下る際に餞別をして詠まれた。
作者は関白藤原道隆の子で、中納言に至り、のちに大宰権帥を務めた。
場面は秋の夕暮、場所は都である。
直接の契機は、陸奥国へ下る実方に餞別をしたことである。
実方は長徳元年(995)に陸奥守に任じられて下向した。次歌は実方の返歌である。
初句「別れ路は」は前歌の初句と同じ語である。二首が同じ語で始まり、別れの道の嘆きが続けて詠まれている。
二句「いつも嘆きの」は、いつでも嘆きの、の意で、別れというものの常を示す。
三句「絶えせぬに」は、絶えることのないのに、の意で、接続助詞「に」によって、常の嘆きにさらに加わるものを導く。
四句「いとど悲しき」は、いっそう悲しい、の意である。副詞「いとど」が、いつもの嘆きにさらに悲しみが重なることを示す。
結句「秋の夕暮」は体言止めで、悲しみを深める時と季節を最後に置く。前歌までの別れの歌が旅の遠さや再会を詠んだのに対し、ここで秋の夕暮の情趣が加わり、次歌の実方歌は「秋の誘ふを」とこの秋を受けて返している。
わかれぢ:別れて行く道、また別れ
はなむけ:旅立つ人に贈り物をしたり宴を設けたりして送ること
- 作者
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藤原隆家
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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