み山路に今朝や出でつる旅人の
笠白妙に雪積もりつつ
- 歌の意味
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奥深い山道に、今朝出立したのだろうか。旅人の笠が真っ白になるほど、雪が積もり続けている。
- 鑑賞
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巻第十 羈旅歌 928
詞書「題しらず」
旅の雪を詠む一連の一首目である。奥山の道に今朝出立したのだろうか、旅人の笠が真っ白になるほど雪が積もってゆくと、雪の山路を行く旅人の姿を詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者名は記されておらず、前歌に続いて源経信の作である。源経信は平安時代後期の公卿で、正二位大納言に至り、桂大納言と呼ばれた。
場面は雪の降る冬の朝、場所は旅人の行く奥深い山路である。
直接の契機は伝わらない。
初句「み山路に」は、奥深い山道に、の意である。「み」は美称の接頭語である。
二句「今朝や出でつる」は、今朝出立したのだろうか、の意である。係助詞「や」を受けて完了の「つる」が連体形で結ばれる。
三句「旅人の」は、旅人の、の意である。見る者の目の前を行く旅人の姿が示される。本巻の第九百二首が見送った旅人の山越えを思いやったのに対し、この歌は山路を行く旅人を実際に目にしている。
四句「笠白妙に」は、笠が真っ白に、の意である。「白妙」は白い布、また真っ白な色をいう。
結句「雪積もりつつ」は、雪が積もり続けて、の意である。「つつ」で結んで継続を表し、降り止まぬ雪の余情を残す。次歌の結句「雪は降りつつ」と同じく「つつ」で結ばれ、雪の二首が並べられている。
みやまぢ:奥深い山の道
しろたへ:白い布、また真っ白な色
- 作者
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源経信
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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