- 歌の意味
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道ばたの草の青葉のところに馬を止めて、やはり故郷を振り返って見ることだ。
- 鑑賞
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巻第十 羈旅歌 965
詞書「東の方にまかりける道にてよみ侍りける」
旅の道すがらの景と思いを詠む一連の一首目である。道ばたの草の青葉に馬を止めて、やはり故郷を振り返り見ると、東国へ向かう道中で故郷を思う心を詠む。詞書によれば、東国へ下る道中で詠まれた歌である。
作者の「民部卿成範」は藤原成範である。藤原通憲の子で、民部卿に至った平安時代後期の公卿である。
場面は東国へ下る道中、場所は草の青葉の茂る道ばたである。
直接の契機は、東国へ下る道中での詠である。
初句「道の辺の」は、道ばたの、の意である。旅の道中の景が示される。
二句「草の青葉に」は、草の青葉のところに、の意である。前歌の野辺の草が枕を求める草であったのに対し、ここでは馬を止める道ばたの青草が詠まれる。
三句「駒止めて」は、馬を止めて、の意である。旅の足を止めるしぐさによって、去りがたい思いが示される。
四句「なほ故郷を」は、やはり故郷を、の意である。「なほ」によって、先へ進もうとしながらも故郷への思いを断ち切れない心が示される。
結句「顧みるかな」は、振り返って見ることだ、の意である。詠嘆の「かな」で結ばれる。本巻の第九百三首の業平の詞書も「東の方にまかりけるに」とあり、同じく東国へ下る旅の歌である。巻頭の第八百九十六首が明日香の里を置いて去る名残を詠んだのと同じく、旅立ちの道中で故郷を振り返る心が詠まれている。
こま:馬
まかる:都から地方へ行く、下る
- 作者
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藤原成範
- 出典
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新古今和歌集
- その他の歌
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