秋津野の尾花刈り添へ秋萩の
花を葺かさね君が仮廬に
- 歌の意味
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秋津野のすすきを刈り添えて、秋萩の花を屋根に葺いてください、あなたの仮小屋に。
- 鑑賞
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巻第十 秋相聞 2292
詞書は前の歌に続き「花に寄す」
秋津野のすすきに秋萩の花を刈り添えて、恋人の仮小屋の屋根を葺いてほしいと詠んだ歌である。旅にある恋人の仮住まいを、秋の美しい草花で飾ってほしいという優しい心づかいが表れている。秋雑歌の仮廬の歌が仮住まいの寂しさを詠んだのに対し、この歌は仮小屋を美しく飾ろうとする心を詠んでいる。
初句「秋津野の」は吉野の秋津野である。
二句「尾花刈り添へ」はすすきを刈り添えての意である。
三句「秋萩の」は秋萩のの意である。
四句「花を葺かさね」の「さ」は尊敬の助動詞「す」、「ね」は願望の終助詞で、花を葺いてくださいの意である。ここで四句切れとなる。
結句「君が仮廬に」はあなたの仮小屋にの意で、倒置によって葺く場所を最後に示している。
ふく:屋根を覆う。葺く
かりほ:仮に作った小屋
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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朝咲き夕は消ぬる月草の 消ぬべき恋も我れはするかも
- 次の歌
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咲けりとも知らずしあらば黙もあらむ この秋萩を見せつつもとな