妹が門行き過ぎかねて草結ぶ
風吹き解くなまたかへり見む
- 歌の意味
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あの子の家の門を通り過ぎかねて、草を結んでおく。風よ、吹きほどくな。また戻って見に来よう。
- 鑑賞
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巻第十二 寄物陳思 3056
詞書は前の歌に続き「物に寄せて思ひを陳ぶ」
恋人の家の門を通り過ぎることができずに草を結び、風に解かないでくれと頼んで再訪を誓う歌である。草を結ぶことは再会を願うまじないとされ、去りがたい心が表れている。一云では結句を「直に逢ふまでに」とする。
作者は未詳である。巻第十二は「古今相聞往来歌類之下」と題され、名の伝わらない人々の恋の歌を部立ごとに収めている。
初句「妹が門」は、あの子の家の門を、の意である。
二句「行き過ぎかねて」は、通り過ぎることができずに、の意である。
三句「草結ぶ」は、草を結んでおく、の意で、草を結ぶことは再会を願うまじないとされる。ここで三句切れとなる。
四句「風吹き解くな」は、風よ吹きほどくな、の意で、ここで四句切れとなる。
結句「またかへり見む」は、また戻って見に来よう、の意である。
むすぶ:結ぶ
かへりみる:戻って見る
- 作者
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作者未詳
- 出典
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万葉集
- 前の歌
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山菅のやまずて君を思へかも 我が心どのこの頃はなき
- 次の歌
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浅茅原茅生に足踏み心ぐみ 我が思ふ子らが家のあたり見つ