- 歌の意味
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西方浄土への往生を待つ心に、藤の花をかけてこそ、その紫の色から、来迎の紫雲を思うのであろう。
- 鑑賞
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雑歌 869
詞書「寄藤花述懐」
題「寄藤花述懐」は、藤の花に寄せて思いを述べる題である。極楽往生する人の臨終には、阿弥陀仏が紫の雲に乗って迎えに来るとされた。西方浄土への往生を待つ心に藤の花をかけてこそ、その紫の色から来迎の紫雲を思うのだ、と詠み、藤の花に往生の願いを託している。
初句「西を待つ」は、西方浄土への往生を待つ、の意である。
二句「心に藤を」は、心に藤の花を、の意で、題の「藤花」に当たる。
三句「かけてこそ」の「かけ」は、藤の花が掛かる意と、心に掛ける意とを重ねている。「こそ」は係助詞で、結句の「め」と係り結びをなしている。
四句「その紫の」は、藤の花の紫の色の、の意である。
結句「雲を思はめ」の「紫の雲」は、阿弥陀仏の来迎の雲をいい、思うことだろう、と結ぶ。
むらさきのくも:阿弥陀仏が往生する人を迎えに来るときに乗るという紫の雲
- 作者
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西行
- 出典
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山家集
- 前の歌
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朝日待つほどは闇にや迷はまし 有明の月の影なかりせば
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山端に隠るる月を眺むれば 我と心の西に入るかな