いかで我心の月をあらはして
闇に惑へる人を照らさむ
- 歌の意味
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なんとかしてわたしは、心の中の月を現し出して、迷いの闇に惑っている人々を照らしたい。
- 鑑賞
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巻第十 雑歌下 414
心の中にある悟りの月を現し出して、迷いの闇の中にいる人々を照らしたいと願う一首である。「心の月」は、悟りを開いた清らかな心を澄んだ月にたとえる仏教の語で、自らの悟りによって人々を救いたいという願いを表している。
本巻の第三百六十首が死後どのような闇に惑うのかと恐れたのに対し、ここでは闇に惑う人を照らそうと願い、闇に迷う身から人を照らす心へと転じている。前歌の第四百十三首の、心の内に道を求める歌からも続いている。
初句「いかで我」は、副詞「いかで」で、なんとかしてと願う気持ちを表す。
二句「心の月を」は、悟りを開いた心を澄んだ月にたとえた語である。
三句「あらはして」は、現し出してという意を表す。
四句「闇に惑へる」は、存続の「り」の連体形で、迷いの闇に惑っているという意を表す。本巻の第三百六十首の「闇に惑はむ」と対応する。
結句「人を照らさむ」は、意志の「む」で、人々を照らしたいと結ぶ。
こころのつき:悟りを開いた心を澄んだ月にたとえた語
やみ:迷いの境地
- 作者
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藤原顕輔
- 出典
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詞花和歌集
- 前の歌
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よそになど仏の道を尋ぬらむ 我が心こそしるべなりけれ
- 次の歌
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世の中の人の心のうき雲に 空隠れする有明の月