夕月夜おぼつかなきを雲間より
ほのかに見えしそれかあらぬか
- 歌の意味
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夕月の夜でただでさえおぼろげなのに、雲の切れ間からほのかに見えたのは、あの人だったのか、そうではなかったのか。
- 鑑賞
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恋歌 426
詞書は前の歌に続き「恋の歌の中に」
夕月の光のおぼろげな中、雲間からほのかに見えた姿が恋しい人であったのかどうかと、確かめようのない思いを詠んだ歌である。月の淡い光に、一瞬見かけた人への思いを重ねている。
類従本では「一本及印本所載歌」の部に収める。
初句「夕月夜」は、夕方に出る月の夜の意である。前歌の三句と同じ語で始め、夕月の歌が続く。
二句「おぼつかなきを」は、ぼんやりとして確かでないのにの意である。
三句「雲間より」は、雲の切れ間からの意である。
四句「ほのかに見えし」は、かすかに見えたの意で、「し」は過去の助動詞「き」の連体形である。
結句「それかあらぬか」は、それなのかそうでないのかの意で、見えたのが恋しい人かどうかの迷いを表す。次歌の第四百二十七首の二句に同じ句が用いられている。
くもま:雲の切れ間
おぼつかなし:ぼんやりしてはっきりしない
- 作者
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源実朝
- 出典
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金槐和歌集
- 前の歌
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聞かでただあらましものを夕月夜 人だのめなる荻の上風
- 次の歌
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月影のそれかあらぬかかげろふの ほのかに見えて雲隠れにき