- 歌の意味
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山の麓に深く茂る夏草のように、深くあなたを思うこのごろであるよ。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 1068
詞書は前の歌に続き「題しらず」
山や夏野に寄せて恋を詠む一連の二首目である。山の麓に深く茂る夏草のように、深くあなたを思うこのごろだと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「貫之」は前歌から続く表記で、紀望行の子で、『古今和歌集』の撰者の一人である。仮名序を書き、『土佐日記』を著した。
初句「あしひきの」は「山」にかかる枕詞で、前歌と同じ初句である。
二句「山下茂き」は、山の麓に茂っている、の意で、前歌と同じ「山下」の語を用いる。
三句「夏草の」は、深く茂る夏草の、の意で、初句からここまでが「深く」を導く序詞となる。
四句「深くも君を」は、深くあなたを、の意である。
結句「思ふころかな」は、本巻の第千二十一首の謙徳公歌と同じ結句である。前歌の激しく砕ける川の波に対し、この歌は静かに深く茂る夏草で、同じ山の麓を別の姿で描き、激しい恋と深い恋が並べられている。次歌の是則歌も夏野の草を詠む。
やました:山の麓
- 作者
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紀貫之
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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あしひきの山下たぎつ岩波の 心砕けて人ぞ恋しき
- 次の歌
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小牡鹿伏す夏野の草の道をなみ 茂き恋路にまどふころかな