誰行きて君に告げまし道芝の
露もろともに消えなましかば
- 歌の意味
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もし私が道端の芝草に置く露とともに消えてしまったなら、誰が行ってあなたにそれを告げただろうか。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 1187
詞書「女の許にまかりて、心地の例ならず侍りければ、帰りて遣はしける」
後朝の思いを詠む一連の十一首目である。もし道芝の露とともに消えてしまったなら、誰が行ってあなたに告げただろうかと詠む。詞書によれば、女のもとへ行ったものの気分がすぐれなかったので、帰ってから贈った歌である。
作者の「賀茂成助」は、平安時代中期の人で、賀茂社の神職を務めた。
初句「誰行きて」は、誰が行って、の意である。
二句「君に告げまし」は、あなたに告げただろうか、の意である。「まし」は反実仮想の助動詞で、結句の「ましかば」と呼応する。二句切れとなる。
三句「道芝の」は、道端に生える芝草の、の意である。帰り道の景物である。
四句「露もろともに」は、露とともに、の意である。道芝に置く露がはかなく消えるように、自分も消えてしまうことを想像している。
結句「消えなましかば」は、もし消えてしまったならば、の意である。「ましかば」と二句の「まし」が呼応して反実仮想を構成し、上の句と下の句が倒置となっている。次歌も同じ「道芝の露」で結ばれ、二首が同じ語を共有して並べられている。
みちしば:道端に生える芝草
ここち:気分。体調
- 作者
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賀茂成助
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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またも来ん秋をたのむの雁だにも 鳴きてぞ帰る春の曙
- 次の歌
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消えかへりあるかなきかの我が身かな 恨みて帰る道芝の露