東路に刈るてふ萱の乱れつつ
つかのまもなく恋ひやわたらん
- 歌の意味
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東国への道で刈るという萱が乱れるように心乱れて、萱を束ねる束の間もなく、絶えず恋い続けることになるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 1214
詞書は前の歌に続き「題しらず」
訪れの途絶えた恋を詠む一連の六首目である。東国への道で刈るという萱が乱れるように心乱れて、束の間もなく恋い続けることになるのだろうかと詠む。詞書は前の歌に続いて題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「延喜」は醍醐天皇である。延喜は醍醐天皇の治世の年号で、その御代の帝としてこう呼ばれる。宇多天皇の皇子である。
初句「東路に」は、東国へ向かう道に、の意である。
二句「刈るてふ萱の」は、刈るという萱の、の意である。「てふ」は「といふ」がつまった形である。
三句「乱れつつ」は、乱れながら、の意である。刈られた萱が乱れるさまに恋に乱れる心を重ね、上の三句が四句を導く序となる。
四句「つかのまもなく」の「つか」は、萱を刈って束ねる束の意と、束の間の意を掛ける掛詞である。萱、刈る、乱る、束が縁語として連なる。
結句「恋ひやわたらん」は、前歌の四句と同じ句である。前歌が逢う手だてのないことを理由としたのに対し、本歌は絶え間のない恋の乱れを詠み、同じ句を用いながら恋の続くさまを別の側面から示している。
あづまぢ:東国へ向かう道
かや:屋根を葺くのに用いるすすきなどの草の総称
つか:萱を束ねる束の意と、束の間の意を掛ける
- 作者
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醍醐天皇
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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あしひきの山のかげ草結び置きて 恋ひやわたらん逢ふよしをなみ
- 次の歌
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結び置きし袂だに見ぬ花すすき 刈るともかれじ君しとかずは