いかばかり嬉しからましもろともに
恋ひらるる身も苦しかりせば
- 歌の意味
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どれほどうれしいことだろう。もし、私に恋い慕われているあなたの身も、私と同じように苦しいのだとしたら。
- 鑑賞
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巻第十三 恋歌三 1221
詞書「人に遣はしける」
つれない人を恨み、そのつらさに耐える恋を詠む一連の二首目である。恋われているあなたも私と一緒に苦しいのであれば、どれほどうれしいことだろうと詠む。詞書によれば、ある人に贈った歌である。
作者の「鳥羽院」は鳥羽天皇である。堀河天皇の皇子で、譲位後に長く院政を行った。崇徳、近衛、後白河の三天皇の父である。
初句「いかばかり」は、どれほど、の意である。
二句「嬉しからまし」は、うれしいことだろう、の意である。「まし」は反実仮想の助動詞で、結句の「せば」と呼応する。二句切れとなる。
三句「もろともに」は、一緒に、の意である。自分と相手が同じ苦しみを分かち合うことを願う。
四句「恋ひらるる身も」は、恋い慕われている身も、の意で、相手を指す。恋う側の自分と、恋われる側の相手が対比されている。
結句「苦しかりせば」は、苦しいのであったならば、の意である。「せば〜まし」の反実仮想で、相手は少しも苦しんでいないという現実を裏から示す。前歌が相手の偽りを責めたのに対し、本歌は相手に同じ苦しみを願う形で片思いのつらさを詠んでいる。
もろとも:一緒。ともども
- 作者
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鳥羽院
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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偽りをただすの森の木綿襷 かけつつ誓へ我を思はば
- 次の歌
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我ばかりつらきを忍ぶ人やあると 今世にあらば思ひあはせよ