- 歌の意味
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恋に悩み嘆く私の涙のために、空が曇っているのだろうか。光までも変わって見える、寝室にさしこむ月の光よ。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 1274
詞書は前の歌に続き「千五百番歌合に」
月に寄せる恋を詠む一連の十九首目である。恋い悩む涙のために空が曇るのか、寝室にさしこむ月の光まで変わって見えると詠む。詞書は前歌に続き、千五百番歌合に出詠した歌である。
作者の「権中納言公経」は西園寺公経である。内大臣藤原実宗の子で、のちに太政大臣に至り、西園寺家の祖となった。権中納言は本集成立時の官職である。
なお本文の初句は「恋ひわぶる」とあり、読み仮名の行の「こひわたる」と一致しない。ここでは本文の表記に従う。
初句「恋ひわぶる」は、恋に悩み嘆く、の意である。
二句「涙や空に」の「や」は疑問で、三句の「らむ」と呼応する。涙が空にまで及ぶという誇張である。
三句「曇るらむ」の「らむ」は原因推量で、涙のせいで空が曇っているのだろうか、の意の三句切れである。前歌で袖の涙に月を宿らせたのを受け、ここでは涙が空の月を曇らせると詠む。
四句「光も変はる」は、月の光までも変わって見える、の意である。涙でかすむ目に映る月の変化を、空が曇ったためと見なしている。
結句「閨の月影」は体言止めである。独り寝の閨にさしこむ月の光を示し、恋人の訪れのない寂しさを添える。
こひわぶ:恋に悩み嘆く
ねや:寝室
- 作者
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西園寺公経
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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我が涙もとめて袖に宿れ月 さりとて人の影は見ねども
- 次の歌
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幾めぐり空行く月も隔てきぬ 契りし中はよその浮雲