- 歌の意味
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旅の草枕をどちらに向けて結び定めたらよいのか分からない。慣れない野辺で、夢の中であの人のもとへ通う道は。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 1315
詞書は前の歌に続き「水無瀬の恋十五首の歌合に」
和歌所と水無瀬の歌合の恋歌を並べる一連の四首目である。慣れない野辺の旅寝で、夢の中の通い路のために草枕をどちらに結び定めたらよいのか分からないと詠む。詞書は前歌に続き、水無瀬の恋十五首の歌合に出詠した歌である。
作者の「雅経」は、藤原頼経の子で、蹴鞠と和歌の家である飛鳥井家の祖となった。新古今和歌集の撰者の一人である。
古今集恋一の読人しらずの歌「宵々に枕さだめむ方もなしいかに寝し夜か夢に見えけむ」のように、枕の向きを定めて寝ると恋しい人が夢に現れると考えられていた。
初句「草枕」は、草を結んで枕とする旅寝のことで、旅を表す語である。
二句「結び定めむ」は、枕をどちらに向けて結び定めようか、の意である。古今集の歌の「枕さだめむ」を受ける。
三句「方知らず」は、その方角が分からない、の意の三句切れである。
四句「慣らはぬ野辺の」は、慣れていない野辺の、の意である。旅先の見知らぬ野では、いつもの枕の向きも役に立たないことを示す。
結句「夢の通ひ路」は体言止めである。夢の中で恋しい人のもとへ通う道を言い、旅寝の不安と、夢でさえ逢えないかもしれない恋の不安とを重ねて結ぶ。
くさまくら:草を結んで枕とすること、旅寝
ならふ:慣れる
かよひぢ:行き来する道
- 作者
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藤原雅経
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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もの思はでただおほかたの露にだに 濡るれば濡るる秋の袂を
- 次の歌
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さてもなほ問はれぬ秋の夕は山 雲吹く風も峰に見ゆらむ