いかにしていかにこの世にあり経ばか
しばしも物を思はざるべき
- 歌の意味
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どのようにして、どのようにこの世に生きながらえたなら、ほんのしばらくでも物思いをせずにいられるのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 1402
詞書は前の歌に続き「題しらず」
身の憂さを嘆く一連の二首目である。どのようにこの世を生きれば、少しの間でも物思いをせずにいられるのかと嘆く。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「和泉式部」は、越前守大江雅致の娘である。和泉守橘道貞の妻となったことからこの名で呼ばれ、のちに上東門院彰子に仕えた。
初句「いかにして」は、どのようにして、の意である。
二句「いかにこの世に」は、初句と同じ「いかに」を重ね、答えの見つからない問いを強める。前歌の「この世ながらの」と同じく「この世」の語を用いる。
三句「あり経ばか」は、生きながらえたならば、の意で、係助詞「か」は疑問を表す。
四句「しばしも物を」は、ほんのしばらくでも物思いを、の意である。
結句「思はざるべき」は、係助詞「か」を受けて連体形「べき」で結ぶ係り結びで、思わずにいられるのだろうか、の意である。前歌が今の苦しみを報いとして受け入れたのに対し、この歌はこの世に生きる限り物思いから逃れられないことを嘆いている。
ありふ:生きながらえる
- 作者
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和泉式部
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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嘆かじな思へば人につらかりし この世ながらの報いなりけり
- 次の歌
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うれしくは忘るることもありなまし つらきぞ長きかたみなりける