- 歌の意味
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わが年齢が衰えてゆくので、白い衣の袖が着なれるように慣れ親しんだあなたのことを、しきりに思うことだ。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 1427
詞書は前の歌に続き「題しらず」
袖と衣を詠む一連の一首目である。年老いてゆくにつれ、袖が着なれるように長く慣れ親しんだあなたのことが思われると詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「読人しらず」は、名の伝わらない作者であることを示す。
初句「わが齢」は、わが年齢、の意である。
二句「衰へゆけば」は、衰えてゆくので、の意である。前の歌群の身のほどの嘆きを受け、老いの身を見つめる。
三句「白妙の」は「袖」にかかる枕詞である。巻頭歌の初句と同じ語で、巻の終わり近くで再び白妙の袖が詠まれている。
四句「袖の馴れにし」は、袖が着なれてなじんだように、長く慣れ親しんだ、の意である。袖が「馴る」ことと、人と「馴る」ことが重ねられている。
結句「君をしぞ思ふ」の「し」は強めで、係助詞「ぞ」を受けて連体形「思ふ」で結ぶ係り結びである。巻頭歌が袖を分かつ別れを詠んだのに対し、この歌は長く馴れ親しんだ袖を詠み、別れと馴れ親しみとが巻の始めと終わりに置かれている。
よはひ:年齢
なる:衣が着なれてなじむ。人と慣れ親しむ
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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人ならば思ふ心を言ひてまし よしやさこそはしづのをだまき
- 次の歌
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今よりは逢はじとすれや白妙の わが衣手の乾く時なき