今よりは逢はじとすれや白妙の
わが衣手の乾く時なき
- 歌の意味
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これからはもう逢うまいとあの人がしているからだろうか。白い衣の私の袖が、乾く時もない。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 1428
詞書は前の歌に続き「題しらず」
袖と衣を詠む一連の二首目である。これからは逢うまいと相手が思っているからか、自分の袖は涙で乾く時がないと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「読人しらず」は、名の伝わらない作者であることを示す。
初句「今よりは」は、これからは、の意である。
二句「逢はじとすれや」の「じ」は打消の意志、「すれや」は已然形に「や」が付いて、~するからだろうか、と原因を推し量る。二句で切れる。
三句「白妙の」は「衣手」にかかる枕詞で、前歌の三句と同じ語である。
四句「わが衣手の」は、私の袖の、の意である。前歌の「袖」を受ける。
結句「乾く時なき」は、「や」を受けて連体形で結ぶ。本巻の第千三百七十五首の結句と同じ語で、そこでは理由のわからない乾かぬ袖であったものが、ここでは逢うまいとする相手の心がその理由として推し量られている。
ころもで:袖
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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わが齢衰へゆけば白妙の 袖の馴れにし君をしぞ思ふ
- 次の歌
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玉くしげ明けまく惜しきあたら夜を 衣手離れて独りかも寝ん