降る雪に色まどはせる梅の花
鶯のみやわきてしのばん
- 歌の意味
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降る雪にまぎれて色の見分けがつかない梅の花を、鶯だけが見分けて慕うのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十六 雑歌上 1442
詞書「梅」
鶯と梅を詠む一連の二首目である。降る雪にまぎれて色の見分けがつかない梅の花を、鶯だけが見分けて慕うのだろうかと詠む。詞書は題を示すのみで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「菅贈太政大臣」は菅原道真である。原文には作者名がなく、前歌の作者を受けて道真の作とされる。
初句「降る雪に」は、降りしきる雪を示す。雪と白梅の見分けがたさを詠む趣向は、『古今和歌集』の紀友則の「雪降れば木ごとに花ぞ咲きにけるいづれを梅とわきて折らまし」にも見える。
二句「色まどはせる」は、雪の白さに梅の色が紛れて見分けがつかないことをいう。「る」は存続の助動詞である。
三句「梅の花」は、ここで一連の主題を鶯から梅へと移す。以下、梅を詠む歌が続く。
四句「鶯のみや」は、前歌の結句「鶯の声」を受けて鶯を出す。係助詞「や」は疑問を表す。
結句「わきてしのばん」は、係助詞「や」を受けて連体形「ん」で結ぶ係り結びである。「わきて」は見分けて、の意で、紀友則の歌の「わきて」と同じ語を用いている。
まどはす:紛らわす。見分けにくくする
わく:区別する。見分ける
しのぶ:慕う。心ひかれる
- 作者
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菅原道真
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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谷深み春の光の遅ければ 雪につつめる鶯の声
- 次の歌
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遅く疾くつひに咲きぬる梅の花 誰が植ゑ置きし種にかあるらん