老いにける白髪も花ももろともに
今日のみゆきに雪と見えけり
- 歌の意味
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年老いた私の白髪も、白い花も、ともに、今日の御幸には、深雪にちなんで雪のように見えることだ。
- 鑑賞
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巻第十六 雑歌上 1461
詞書「京極前太政大臣家に白河院御幸し給ひて、又の日、花の歌奉られけるによみ侍りける」
桜を詠む一連の十一首目である。老いた白髪も花も、今日の御幸にはともに雪のように見えると詠む。詞書によれば、京極前太政大臣の家に白河院が御幸した翌日、花の歌を奉った折に詠んだ歌である。
作者の「堀河左大臣」は源俊房である。右大臣源師房の子で、左大臣に至った。
詞書の「京極前太政大臣」は藤原師実である。関白藤原頼通の子で、摂政、関白、太政大臣を務めた。
初句「老いにける」は、完了の「に」と過去の「ける」で、すっかり年老いてしまった、の意を表す。
二句「白髪も花も」は、作者の白髪と白い花を並べる。老いの白と花の白とが一つに重ねられる。
三句「もろともに」は、ともに、いっしょに、の意である。白髪と花がそろって雪に見えることを導く。
四句「今日のみゆきに」の「みゆき」は、上皇や天皇の外出を指す「御幸」と、深く積もった雪を指す「深雪」を掛ける。本巻の第千四百五十三首から続く「みゆき」の掛詞を受け継いでいる。
結句「雪と見えけり」の「けり」は、今気づいた詠嘆を表す。四句の「深雪」から「雪」の語を引き出し、白髪と花がともに雪と見えるとして、老いの身も御幸の晴れに加わる喜びを示している。
みゆき:上皇や天皇の外出を指す「御幸」と、深く積もった雪を指す「深雪」を掛ける
もろとも:いっしょ。ともに
- 作者
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源俊房
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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見てもまたまたも見まくのほしかりし 花の盛りは過ぎやしぬらん
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桜花折りて見しにも変はらぬに 散らぬばかりぞしるしなりける