杣山や梢に重る雪折れに
絶えぬなげきの身を砕くらん
- 歌の意味
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杣山よ。梢に重く積もった雪の重みで枝が折れるように、絶えることのない嘆きが、この身を砕くのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十六 雑歌上 1582
詞書「雪に寄せて述懐の心をよめる」
冬を詠む一連の六首目である。杣山の梢に重く積もった雪で枝が折れるように、絶えない嘆きがこの身を砕くのだろうかと詠む。詞書によれば、雪に寄せて述懐の心を詠んだ歌である。
作者の「皇太后宮大夫俊成」は藤原俊成である。藤原俊忠の子で、定家の父にあたる。皇太后宮大夫を務め、安元二年(1176)に出家した。『千載和歌集』の撰者である。
杣山は、材木を切り出すための山をいう。
初句「杣山や」は、材木を切り出す山を示し、「や」は詠嘆の間投助詞で初句切れとなる。
二句「梢に重る」は、梢に重く積もる、の意である。前歌の降る白雪を受けている。
三句「雪折れに」は、雪の重みで枝が折れることをいう。
四句「絶えぬなげきの」の「なげき」は、「嘆き」と、薪にする木の「投げ木」を掛け、杣山の縁語となる。雪に折れる木と、絶えない嘆きとを重ねる。
結句「身を砕くらん」は、現在推量の「らん」で、身を砕くのだろうか、の意となる。雪折れの枝のように、積もる嘆きの重さに身が砕けるとして、老いの述懐を冬の雪に託している。
なげき:「嘆き」と、薪にする木の「投げ木」を掛ける
そまやま:材木を切り出すための山
ゆきをれ:雪の重みで木の枝や幹が折れること
- 作者
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藤原俊成
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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露の命消えなましかばかくばかり 降る白雪をながめましやは
- 次の歌
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時過ぎて霜に消えにし花なれど 今日は昔の心地こそすれ