- 歌の意味
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白露が朝に夕べに置く奥山で着る苔の衣は、風さえも遮ることができない。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1627
詞書「返し」
苔の衣を詠む贈答の二首目で、前歌への返歌である。白露が朝夕に置く奥山の苔の衣は、風も遮らないと詠み、山での暮らしの露けさを伝える。
作者の「如覚」は、藤原高光の出家後の名である。右大臣藤原師輔の子で、三十六歌仙の一人である。
初句「白露の」は、白く光る露の、の意である。前歌の「露」を受けて始める。
二句「朝夕べに」は、朝にも夕べにも、の意である。露が絶えず置くことを示す。
三句「おく山の」の「おく」には、露が「置く」の意と、「奥山」の意が掛けられている。前歌の初句「奥山の」と四句の「置き」をともに受けて応じている。
四句「苔の衣は」は、前歌の二句「苔の衣に」をそのまま受けている。
結句「風もさはらず」は、風も遮らない、の意である。粗末な苔の衣は風を防がず、露にも濡れるばかりであると答え、山の暮らしの露けさで叔父の涙に応じている。
おく:露が置く意と、奥山の奥を掛ける
さはる:さえぎる。妨げる
- 作者
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藤原高光
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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奥山の苔の衣にくらべ見よ いづれか露の置きまさるとも
- 次の歌
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世の中を背きにとては来しかども なほ憂きことはおほはらの里