奥山のおどろが下も踏み分けて
道ある世ぞと人に知らせん
- 歌の意味
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奥山の茨の茂みの下までも踏み分けて、正しい道の行われている世であると人々に知らせよう。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1635
詞書「住吉歌合に山を」
山に寄せて君が代を詠む一連の一首目である。奥山の茨の茂みの下も踏み分けて、道の通った世であることを人々に知らせようと詠む。詞書によれば、住吉歌合で山を題として詠まれた歌である。
作者の「太上天皇」は後鳥羽院である。高倉天皇の皇子で、譲位ののち院政を行い、『新古今和歌集』の撰進を命じた。
初句「奥山の」は、人の踏み入らない山の奥の、の意である。
二句「おどろが下も」は、茨などの生い茂った下までも、の意である。「も」によって、どれほど険しい所にも道を通すことを示す。
三句「踏み分けて」は、草木を分けて踏み進んで、の意である。
四句「道ある世ぞと」は、道の通っている世であると、の意である。山道の「道」に、正しい政道の意を重ねている。
結句「人に知らせん」は、人々に知らせよう、の意である。意志の「ん」で結び、治める者としての決意を示す。前の一連が世を逃れて山に入る心を詠んだのに対し、ここでは山の道を世を治める道に転じている。
おどろ:茨などの草木が乱れ茂った所
ふみわく:草木を分けて踏み進む
- 作者
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後鳥羽院
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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立ち出でて爪木折りこし片岡の 深き山路となりにけるかな
- 次の歌
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長らへて猶君が代をまつ山の 待つとせし間に年ぞ経にける