長らへて猶君が代をまつ山の
待つとせし間に年ぞ経にける
- 歌の意味
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生きながらえて、なおも君の御代の栄えを待つ、その松山のように待つと思っていた間に、年月が過ぎてしまった。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1636
詞書「百首歌奉りし時」
山に寄せて君が代を詠む一連の二首目である。生きながらえて君の御代を待ち続けているうちに、年月が過ぎてしまったと詠む。詞書によれば、百首歌を奉った折の歌である。
作者の「二条院讃岐」は、源頼政の娘で、二条天皇に仕えた。のちに後鳥羽天皇の中宮宜秋門院にも仕えた。
初句「長らへて」は、生きながらえて、の意である。
二句「猶君が代を」は、それでもなお君の御代を、の意である。前歌の「道ある世」を受け、君の治める世を仰ぐ。
三句「まつ山の」の「まつ」には、「待つ」の意と、「松山」が掛けられている。
四句「待つとせし間に」は、待とうとしていた間に、の意である。三句の「まつ」を重ねて、待ち続けた時の長さを強める。
結句「年ぞ経にける」は、係助詞「ぞ」を受けて過去の「けり」の連体形「ける」で結ぶ係り結びである。君が代を待つ間に老いた身を嘆きつつ、なお君が代を仰ぐ心を詠む。
ながらふ:生き続ける
まつ:待つ意と、松山の松を掛ける
- 作者
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二条院讃岐
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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奥山のおどろが下も踏み分けて 道ある世ぞと人に知らせん
- 次の歌
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今はとて爪木こるべき宿の松 千代をば君と猶祈るかな