- 歌の意味
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山里でひとり物思いにふけりながら、つくづく思うことだ。つらい世の中に住み続けている人の心の強さを。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1658
詞書「題しらず」
山里に住む心を詠む一連の一首目である。山里でひとり物思いにふけり、世の中に住み続ける人の心の強さを思うと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「前大僧正慈円」は、関白藤原忠通の子で、九条兼実の弟である。天台座主を四度務め、史論『愚管抄』を著した。
初句「山里に」は、自分が住む山里に、の意である。
二句「ひとり眺めて」は、ひとり物思いにふけって、の意である。「眺む」は、ぼんやりと物思いに沈むことをいう。
三句「思ふかな」は、思うことだ、の意である。「かな」の詠嘆で句が切れる三句切れとなる。
四句「世に住む人の」は、世の中に住み続けている人の、の意である。山里の自分と、世にある人とを対比する。
結句「心強さを」は、心の強さを、の意である。倒置によって思う内容を結句に置く。山里の寂しさにさえ堪えかねる身から見て、つらい世に住み続ける人の強さに驚く、反転した見方を示す。
ながむ:ぼんやりと物思いに沈む
- 作者
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慈円
- 出典
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新古今和歌集
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定めなき名には立てれど飛鳥川 はやく渡りし瀬にこそありけれ
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山里に憂き世厭はん友もがな 悔しく過ぎし昔語らん