- 歌の意味
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この山里に、ともに憂き世を厭う友がいてほしいものだ。悔やまれるように過ぎてしまった昔のことを語り合おう。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1659
詞書は前の歌に続き「題しらず」
山里に住む心を詠む一連の二首目である。山里にともに憂き世を厭う友がいてほしい、悔しく過ぎた昔を語り合いたいと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「西行法師」は、俗名を佐藤義清といい、鳥羽院の北面の武士であったが、二十三歳で出家した。
初句「山里に」は、前歌と同じ初句で始まり、山里の住まいを示す。
二句「憂き世厭はん」は、つらい世を厭う、の意である。「ん」は婉曲を表し、次の「友」を修飾する。
三句「友もがな」は、友がいてほしいものだ、の意である。「もがな」は願望の終助詞で、ここで句が切れる三句切れとなる。前歌の「ひとり眺めて」を受け、ひとりの寂しさから友を求める。
四句「悔しく過ぎし」は、悔やまれるように過ぎてしまった、の意である。世にあった頃の日々を振り返る。
結句「昔語らん」は、昔を語り合おう、の意である。意志の「ん」で結ぶ。世を捨てた身にもなお、過去を分かち合う相手を求める心が詠まれる。
うきよ:つらいことの多い世の中
いとふ:嫌って避ける。世を捨てる
- 作者
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西行
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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山里にひとり眺めて思ふかな 世に住む人の心強さを
- 次の歌
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山里は人来させじと思はねど 訪はるることぞうとくなりゆく