古畑のそばの立つ木にゐる鳩の
友呼ぶ声のすごき夕暮
- 歌の意味
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荒れた古い畑の崖のほとりに立つ木にとまっている鳩が、仲間を呼ぶ声のもの寂しい夕暮れであることよ。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1676
詞書は前の歌に続き「題しらず」
古びた野と里を詠む一連の二首目である。古畑の崖に立つ木にとまる鳩が、友を呼ぶ声のもの寂しい夕暮れを詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者の「西行法師」は、俗名を佐藤義清といい、鳥羽院の北面の武士であったが、二十三歳で出家した。
初句「古畑の」は、耕されなくなった古い畑の、の意である。
二句「そばの立つ木に」は、崖のほとりに立つ木に、の意である。「そば」は切り立った崖をいう。
三句「ゐる鳩の」は、とまっている鳩の、の意である。
四句「友呼ぶ声の」は、仲間を呼ぶ声の、の意である。前歌の、人の答えのない里に続き、ここでは鳩の声だけが響く。
結句「すごき夕暮」は体言止めで、ぞっとするほど寂しい夕暮れを置いて結ぶ。「すごし」は、ものさびしく身にしみるさまをいう。
ふるはた:耕されなくなった古い畑
そば:切り立った崖
すごし:ぞっとするほど寂しい
- 作者
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西行
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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岡の辺の里のあるじを尋ぬれば 人は答へず山おろしの風
- 次の歌
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山がつの片岡かけて占むる野の 境に立てる玉の緒柳