- 歌の意味
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山里に住む人が、片岡にかけて自分の土地として標を張った野の境に立っている、玉の緒のように細い枝を垂らした柳であることよ。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1677
詞書は前の歌に続き「題しらず」
古びた野と里を詠む一連の三首目である。山に住む人が片岡にかけて占めた野の境に、玉の緒のような柳が立っていると詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は前歌に続き西行である。俗名を佐藤義清といい、鳥羽院の北面の武士であったが、二十三歳で出家した。
初句「山がつの」は、山に住む身分の低い人の、の意である。
二句「片岡かけて」は、片岡にかけて、の意である。本巻の第千六百三十四首の「片岡」と同じく、山里近くの小高い岡をいう。
三句「占むる野の」は、標を張って自分のものとした野の、の意である。
四句「境に立てる」は、その境に立っている、の意である。柳が野の境の目印となっていることを示す。
結句「玉の緒柳」は体言止めで、玉を貫く緒のように細く垂れる柳の枝を置いて結ぶ。前歌のもの寂しい古畑に対し、人の営みの跡を示す野の境の柳が描かれる。
やまがつ:山に住む身分の低い人
しむ:標を張って自分のものとする
たまのを:玉を貫く緒
- 作者
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西行
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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古畑のそばの立つ木にゐる鳩の 友呼ぶ声のすごき夕暮
- 次の歌
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茂き野をいく一群に分けなして さらに昔をしのびかへさん