茂き野をいく一群に分けなして
さらに昔をしのびかへさん
- 歌の意味
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草の生い茂った野を、いくつかの群れに刈り分けて、あらためて昔の姿を偲び返そう。
- 鑑賞
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巻第十七 雑歌中 1678
詞書は前の歌に続き「題しらず」
古びた野と里を詠む一連の四首目である。茂った野をいくつかの群れに分けて、あらためて昔を偲び返そうと詠む。詞書は題しらずで、詠まれた事情は記されていない。
作者は前歌に続き西行である。俗名を佐藤義清といい、鳥羽院の北面の武士であったが、二十三歳で出家した。
初句「茂き野を」は、草の生い茂った野を、の意である。
二句「いく一群に」は、いくつかのひとかたまりに、の意である。
三句「分けなして」は、分けて、の意である。前歌の、境を占めて区切られた野を受けている。
四句「さらに昔を」は、あらためて昔を、の意である。
結句「しのびかへさん」は、偲び返そう、の意である。意志の「ん」で結ぶ。荒れて茂った野に、かつての人の営みを偲ぼうとする心を詠む。
ひとむら:ひとかたまり。一群
しのびかへす:繰り返し偲ぶ
- 作者
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西行
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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山がつの片岡かけて占むる野の 境に立てる玉の緒柳
- 次の歌
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昔見し庭の小松に年古りて 嵐の音を梢にぞ聞く