木枯らしの風にもみぢて人知れず
憂きことの葉のつもる頃かな
- 歌の意味
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木枯らしの風に色づいて散る木の葉のように、人知れず、つらい言葉が積もってゆくこの頃であることよ。
- 鑑賞
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巻第十八 雑歌下 1802
詞書は前の歌に続き「秋雨を」
秋の景に寄せてもの思いを詠む歌である。木枯らしの風に色づいて散る木の葉のように、人知れずつらい言葉が積もってゆくこの頃だ、と詠む。落ち葉の積もる景に、人から受けたつらい言葉や、心に積もる憂いを重ねている。
作者の「小野小町」は、平安前期の歌人である。六歌仙、三十六歌仙の一人に数えられる。
初句「木枯らしの」は、秋の末から冬にかけて木の葉を吹き散らす強い風をいう。
二句「風にもみぢて」は、風に吹かれて色づき、の意である。木の葉の色づきに、つらさに色を変える心を重ねている。
三句「人知れず」は、人に知られないで、の意である。
四句「憂きことの葉の」の「ことの葉」は、言葉の意と、木の葉の意とを掛ける掛詞である。
結句「つもる頃かな」の「かな」は詠嘆の終助詞である。木の葉の積もる景と、つらい言葉が心に積もることとを重ね、前歌の秋雨に続いて晩秋の景を詠んでいる。
こがらし:秋の末から冬にかけて吹く強い風
もみづ:草木の葉が色づく
ことのは:言葉の意と、木の葉の意を掛ける
- 作者
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小野小町
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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ながめつつ我が思ふことはひぐらしに 軒の雫の絶ゆるよもなし
- 次の歌
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嵐吹く峰の紅葉の日にそへて もろくなりゆく我が涙かな