世を厭ふ心の深くなるままに
過ぐる月日をうち数へつつ
- 歌の意味
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世を厭う心が深くなってゆくにつれて、過ぎてゆく月日を数えては過ごしている。
- 鑑賞
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巻第十八 雑歌下 1824
詞書は前の歌に続き「題しらず」
世を厭う心を詠む歌の二首目で、慈円の歌五首の二首目である。世を厭う心が深まるにつれて、過ぎてゆく月日を一つ一つ数えている、と詠む。世を離れたい思いが強まるほど、残された日々を意識するようになる心を述べている。
作者の「前大僧正慈円」は、藤原忠通の子で、九条兼実の弟にあたる。天台座主を四度務め、史論書『愚管抄』を著した。原文に作者名はなく、前歌から続く。
初句「世を厭ふ」は、この世を嫌い避ける、の意である。
二句「心の深く」は、心が深く、の意である。
三句「なるままに」は、なるにつれて、の意である。
四句「過ぐる月日を」は、過ぎてゆく月日を、の意である。前歌の「過ぎにし方」を受け、過去から現在の月日へと目を移している。
結句「うち数へつつ」は、数えながら、の意である。「つつ」で言いさし、世を離れる日を待ちながら月日を数える心を余韻として残している。
いとふ:嫌って避ける。世を嫌う
- 作者
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慈円
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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世の中を今はの心つくからに 過ぎにし方ぞいとど恋しき
- 次の歌
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ひとかたに思ひとりにし心には なほ背かるる身をいかにせむ