- 歌の意味
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年が経っても、越の白山に参ったことを忘れないでいてくださるなら、この頭に積もった雪のような白髪を、あわれと見てください。
- 鑑賞
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巻第十九 神祇歌 1912
詞書「加賀守にて侍りける時、白山に詣でたりけるを思ひ出でて、日吉の客人の宮にて詠み侍りける」
白山の神を詠む歌である。年が経っても越の白山への参詣を忘れないでいてくれるなら、白くなったこの頭をあわれと見てほしいと願う歌である。詞書によれば、作者が加賀守であったときに白山に参詣したことを思い出し、日吉社の客人の宮で詠んだ歌である。老いた身を神に訴え、かつての縁に免じて憐れみを求めている。
作者の「左京大夫顕輔」は藤原顕輔である。藤原顕季の子で、崇徳院の命により『詞花和歌集』を撰んだ。
白山は加賀国などにまたがる霊山で、雪を頂く山として歌に詠まれる。日吉社の客人の宮は、白山の神を迎えて祀った社である。
初句「年経とも」は、年が経っても、の意である。
二句「越の白山」は、北陸の越の国にある白山である。
三句「忘れずは」は、忘れないならば、の意である。打消の助動詞「ず」の連用形に係助詞「は」が付いて、仮定を表す。
四句「頭の雪を」は、頭に積もった雪、すなわち白髪を、の意である。雪を頂く白山の縁で、白髪を雪にたとえる。
結句「あはれとも見よ」は、あわれと見てください、の意で、命令形で神に願う。前歌までの熊野から、日吉社に祀られた白山の神へと移る。
こし:北陸地方の古称。越と書く
まらうと:客人。ここでは日吉社の客人の宮
- 作者
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藤原顕輔
- 出典
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新古今和歌集
- 前の歌
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契りあれば嬉しきかかる折にあひぬ 忘るな神も行く末の空
- 次の歌
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住吉の浜松が枝に風吹けば 波の白木綿かけぬ間ぞなき