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住吉の浜松が枝に風吹けば
波の白木綿かけぬ間ぞなき

歌の意味
住吉の浜の松の枝に風が吹くと、波が白木綿のように掛からない時はない。
鑑賞
巻第十九 神祇歌 1913

詞書「一品聡子内親王住吉に詣でて、人々歌詠み侍りけるに詠める」
 住吉社を詠む歌である。住吉の浜松の枝に風が吹くと、白木綿のような波しぶきが掛からない時はないと詠む歌である。詞書によれば、一品聡子内親王が住吉に参詣し、人々が歌を詠んだときの歌である。白い波しぶきを神に捧げる白木綿に見立て、浜辺の景そのものが神を祀っているさまを描いている。
 作者の藤原道経は、平安時代後期の歌人である。
 聡子内親王は後三条天皇の皇女で、一品の位を授けられた。

 初句「住吉の」は、摂津国の住吉を指す。本巻の第千八百五十五首から第千八百五十七首の住吉の神詠と、住吉の地で響き合う。
 二句「浜松が枝に」は、浜辺の松の枝に、の意である。
 三句「風吹けば」は、風が吹くと、の意である。已然形に「ば」が付いて、恒常的な条件を表す。
 四句「波の白木綿」は、白く砕ける波しぶきを、神に捧げる白い木綿に見立てた語である。
 結句「かけぬ間ぞなき」は、掛からない時はない、の意で、係助詞「ぞ」を連体形「なき」で結ぶ係り結びである。本巻の第千八百八十七首の結句と同じ句で、そちらは人が神に心をかける歌であったが、本歌は波が松に白木綿をかける景となっている。

しらゆふ:白い木綿。神に捧げる
いつぽん:親王、内親王に与えられる位の最上位。一品と書く
作者
藤原道経
出典
新古今和歌集
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年経とも越の白山忘れずは 頭の雪をあはれとも見よ
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