- 歌の意味
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白雲が立ってこちらとあちらに分かれるように、あなたと私は別れ別れになり、道祖神に手向ける幣を細かく切るように、心を千々に砕く旅であることよ。
- 鑑賞
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巻第八 離別歌 379
詞書「友の東へまかりける時に詠める」
東国へ下る友と別れる時、白雲が分かれるように二人が隔てられ、旅の安全を祈って手向ける幣のように心が砕ける、と詠んだ歌である。旅の習俗である幣を比喩に取り入れ、別れの悲しみを具体的な形で表している。
作者の「よしみねのひてをか」は良岑秀崇である。伝は詳らかでない。
初句「白雲の」は、三句の「たち」を導き、遠く隔たる空の景を示す。本巻の第三百七十一首、第三百八十首と「白雲」の語を共有する。
二句「こなたかなたに」は、こちらとあちらにの意で、都に残る者と旅立つ者とに分かれるさまを示す。
三句「たち別れ」は、雲が「立つ」と旅に「立つ」を掛ける掛詞で、巻頭の第三百六十五首の初句「立ち別れ」と同じ語を共有する。
四句「心を幣と」は、旅の途中で道祖神に手向けるために布や紙を細かく切った幣に、砕ける心をなぞらえる比喩である。
結句「砕く旅かな」は、詠嘆の終助詞「かな」で結び、心を砕いて送り出す旅であることを嘆く。
たつ:雲が立つ意と、旅に立つ意を掛ける
ぬさ:旅の安全を祈って道祖神に手向ける、布や紙を細かく切ったもの
- 作者
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良岑秀崇
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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雲居にも通ふ心の後れねば 別ると人に見ゆばかりなり
- 次の歌
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白雲の八重に重なるをちにても 思はむ人に心隔つな