音羽山木高く鳴きてほととぎす
君が別れを惜しむべらなり
- 歌の意味
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音羽山で、木の高い所で声高く鳴いて、ほととぎすもあなたとの別れを惜しんでいるようだ。
- 鑑賞
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巻第八 離別歌 384
詞書「音羽の山のほとりにて人を別るとて詠める」
音羽山のほとりで人と別れる際、木の高みで鳴くほととぎすの声を、旅立つ人との別れを惜しむ声と聞きなした歌である。山の名の「音」と鳥の声とを響き合わせ、自然が人の心に寄り添うものとして描かれている。
作者の「つらゆき」は紀貫之である。『古今和歌集』の撰者の一人で、仮名序を書いた。
初句「音羽山」は、山城と近江の境にある山で、その名の「音」が二句の「鳴きて」と響き合う。
二句「木高く鳴きて」は、「木高く」が木の高い所での意で、声の高さも感じさせる。
三句「ほととぎす」は、夏の鳥で、その声は人の心を揺さぶるものとして古今集に多く詠まれる。
四句「君が別れを」は、ほととぎすが惜しむ対象を示し、鳥の声を人の別れに結びつける。
結句「惜しむべらなり」は、「べらなり」が〜のようだの意で、平安初期の歌に多い語法である。ほととぎすの鳴き声を別れを惜しむ声と見立てる擬人法である。次歌がきりぎりすに共に鳴いて引きとめよと呼びかけるのと、鳥と虫の声による対応をなす。
おとはやま:山城と近江の境にある山
- 作者
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紀貫之
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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よそにのみ恋ひやわたらむ白山の 雪見るべくもあらぬ我が身は
- 次の歌
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もろともに鳴きてとどめよきりぎりす 秋の別れは惜しくやはあらぬ