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花ごとに飽かず散らしし風なれば
いくそばくわがうしとかは思ふ

歌の意味
どの花も飽きることなく散らしてしまった風なので、私はどれほどつらいと思っていることか。
鑑賞
巻第十 物名 464

詞書「百和香」
 花という花を飽きることもなく散らしてしまった風なので、私はどれほどつらいと思っていることか、と詠む歌である。四句から結句にかけての「はくわかう」に題の「百和香」の字音を詠み込んでいる。百和香は種々の香料を合わせて練った香をいう。花を散らす風を恨む心を詠んだ歌である。
 作者は「よみ人しらず」で、名は伝わらない。

 初句「花ごとに」は、どの花にも、の意である。
 二句「飽かず散らしし」は、飽きることもなく散らした、の意で、「し」は過去の助動詞「き」の連体形である。
 三句「風なれば」は、風であるので、の意で、恨みの理由を示す。
 四句「いくそばくわが」は、どれほど多く私が、の意で、「ばくわが」から題の語が始まる。
 結句「うしとかは思ふ」は、つらいと思っていることか、の意で、四句と合わせた「はくわかう」に題の「百和香」の字音が隠されている。

はくわかう:百和香の字音、種々の香料を合わせて練った香、「いくそばくわがうし」にまたがって詠み込まれる
作者
よみ人しらず
出典
古今和歌集
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秋来れば月のかつらのみやはなる 光を花と散らすばかりを
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