つれもなき人をやねたく白露の
おくとは嘆き寝とはしのばむ
- 歌の意味
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つれない人を、いまいましくも、白露が置くように朝起きては嘆き、夜寝るときには恋い慕うのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 486
詞書「題しらず」
自分に冷たい相手を、しゃくにさわりながらも、起きては嘆き寝ては慕い続ける恋の歌である。白露の「置く」に人が「起く」を掛け、朝夕の区別なく一日中相手を思い続ける切なさを表している。相手の冷たさに対するいらだちと、それでも忘れられない思いが同居する心の揺れが詠まれている。
初句「つれもなき」は、冷淡な、そっけないの意である。本巻の第五百二十一首も同じ「つれもなき人を」の句で始まり、つれない相手への恋を詠んでいる。
二句「人をやねたく」の「ねたく」は、いまいましく、しゃくにさわっての意である。「や」は係助詞で疑問を表し、結句の「む」と係り結びをなす。
三句「白露の」は、白露が置くということから四句の「おく」を導く序詞である。本巻の第四百七十首でも白露の「置く」と人の「起く」が掛けられている。
四句「おくとは嘆き」の「おく」は、露が「置く」と、人が「起く」を掛けた掛詞である。朝起きては嘆くの意となる。
結句「寝とはしのばむ」は、夜寝るときには恋い慕うのだろうかの意で、四句の「起く」と対をなし、昼夜を問わない恋を表している。
つれなし:冷淡である、そっけない
ねたし:いまいましい、しゃくにさわる
おく:露が置く意と、人が起きる意を掛ける
しのぶ:恋い慕う
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
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刈り菰の思ひ乱れて我恋ふと 妹知るらめや人し告げずは
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