恋せじと御手洗川にせし禊
神は受けずぞなりにけらしも
- 歌の意味
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もう恋はするまいと御手洗川でした禊を、神は受け入れてくださらなかったらしい。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 501
詞書「題しらず」
恋の苦しみから逃れようと、もう恋はしないと誓って禊をしたのに、神はその願いを聞き入れてくれなかったらしいと嘆く歌である。禊をしてもなお恋心が消えないことを、神の不受理というかたちでユーモラスに表している。この歌は『伊勢物語』第六十五段にも、下の句の表現を少し変えたかたちで見える。
初句「恋せじと」は、もう恋はするまいとの意で、「じ」は打消しの意志を表す助動詞である。
二句「御手洗川に」の「御手洗川」は、神社の近くを流れ、参拝者が手を洗い口をすすいで身を清める川である。
三句「せし禊」は、した禊の意である。「禊」は川の水で身を清め、罪やけがれを払う儀式で、ここでは恋を断つための祈りとして行われている。
四句「神は受けずぞ」は、神は受け入れずにの意で、「ぞ」は係助詞である。
結句「なりにけらしも」の「けらし」は、過去の事柄を根拠をもって推定する助動詞で、「も」は詠嘆を表す。神は禊を受け入れてくださらなかったらしいの意である。
みたらしがは:神社の近くを流れ、参拝者が身を清める川
みそぎ:川の水で身を清め、罪やけがれを払う儀式
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
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夏なれば宿にふすぶる蚊遣火の いつまでわが身下燃えをせむ
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あはれてふ言だになくは何をかは 恋の乱れの束ね緒にせむ