わが恋を人知るらめや敷妙の
枕のみこそ知らば知るらめ
- 歌の意味
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私の恋を人は知っているだろうか、いや知るまい。知っているとすれば、毎夜涙に濡れる枕だけが知っているだろう。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 504
詞書「題しらず」
誰にも打ち明けていない恋を知っているのは、夜ごと涙に濡れる枕だけだと詠む歌である。枕を唯一の証人とする発想で、ひとり寝の夜に恋に泣く姿がひそかに浮かび上がる。人に知られない忍ぶ恋の孤独を、身近な寝具に託して表している。
初句「わが恋を」は、私の恋をの意である。
二句「人知るらめや」は、人は知っているだろうか、いや知るまいの意で、「らめや」は反語を表す。二句で切れる。次歌の第五百五首も同じ四句「人知るらめや」を用い、人に知られない恋を詠んでいる。
三句「敷妙の」は「枕」にかかる枕詞である。
四句「枕のみこそ」は、枕だけがの意で、「こそ」は係助詞で結句の「らめ」と係り結びをなす。
結句「知らば知るらめ」は、知っているとすれば知っているだろうの意で、涙に濡れた枕だけが恋の証人であることをいう。二句の「知るらめや」と結句の「知るらめ」を対応させ、反語と推量を響き合わせている。
しきたへの:「枕」「袖」「床」などにかかる枕詞
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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思ふには忍ぶることぞ負けにける 色には出でじと思ひしものを
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浅茅生の小野の篠原しのぶとも 人知るらめや言ふ人なしに