淡雪のたまればかてに砕けつつ
わが物思ひのしげきころかな
- 歌の意味
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淡雪が積もるとその重みに耐えきれずに砕け落ちるように、心も砕けながら、私の恋の物思いがしきりに募るこのごろだ。
- 鑑賞
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巻第十一 恋歌一 550
詞書「題しらず」
降り積もった淡雪がその重みに耐えきれず砕け落ちるさまに、恋の物思いが積もって心が砕けそうな自分を重ねた歌である。秋の歌から季節が移り、冬の雪の景物で恋を詠んでいる。次歌の巻末歌も雪を詠み、本巻は雪の歌二首で閉じられている。
初句「淡雪の」は、柔らかく解けやすい雪のことである。次歌の第五百五十一首の「降る雪の」とともに、冬の雪の歌が巻末に並んでいる。
二句「たまればかてに」は、積もると耐えきれずにの意で、「かてに」は、〜できずにの意である。
三句「砕けつつ」は、砕けながらの意で、雪が砕け落ちることと、心が砕けることを重ねている。初句からここまでが序の働きをしている。
四句「わが物思ひの」は、私の恋の物思いがの意である。
結句「しげきころかな」の「しげし」は、数が多い、絶え間ないの意で、「かな」は詠嘆の終助詞である。次歌の結句「恋のしげきに」と語を共有している。
あはゆき:柔らかく解けやすい雪
かてに:〜できずに
しげし:数が多い、絶え間がない
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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人目守る我かはあやな花すすき などかほに出でて恋ひずしもあらむ
- 次の歌
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奥山の菅の根しのぎ降る雪の 消ぬとか言はむ恋のしげきに