石間ゆく水の白波立ち返り
かくこそは見めあかずもあるかな
- 歌の意味
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石の間を流れていく水の白波が繰り返し立ち返るように、何度でもこうして逢いたいものだ。いくら逢っても飽きることがないことよ。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 682
詞書「題しらず」
岩の間を流れる水の白波が絶えず立ち返るさまに、何度でも繰り返し逢いたいという思いを重ねた歌である。逢っても飽き足りない恋の充足と渇望が、流れる水の勢いとともに表されている。
結句「あかずもあるかな」は、次歌の第六百八十三首の「あくよしもがな」、第六百八十四首の「見れどもあかぬ」と「飽く」の語でつながり、三首は逢っても飽きない恋を一連として詠んでいる。
初句「石間ゆく」は、岩と岩の間を流れていくの意で、急な流れを思わせる。
二句「水の白波」は、岩に当たって立つ白い波をいい、ここまでが三句を導く序詞となる。
三句「立ち返り」は、波が繰り返し立つさまと、何度も繰り返しての意を重ねている。本巻の第七百三十四首の「なほ立ち返る心かな」とも同じ語でつながる。
四句「かくこそは見め」は、このように逢おうの意で、係助詞「こそ」を意志の「む」の已然形「め」で結ぶ係り結びであり、ここで句切れとなる。
結句「あかずもあるかな」は、飽きることがないことよの意で、詠嘆の終助詞「かな」で結ぶ。
いしま:石と石の間
たちかへる:波が繰り返し立つ。もとへ戻る
あく:満ち足りる、飽きる
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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夢にだに見ゆとは見えじ朝な朝な 我が面影に恥づる身なれば
- 次の歌
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伊勢の海人の朝な夕なにかづくてふ みるめに人をあくよしもがな