玉葛這ふ木あまたになりぬれば
絶えぬ心のうれしげもなし
- 歌の意味
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玉葛がからみつく木がたくさんになったように、あなたの通う相手がたくさんになってしまったので、私との仲を絶やさないあなたの心も、うれしいとも思えない。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 709
詞書「題しらず」
蔓草の玉葛があちこちの木にからみつくように、相手の男が多くの女のもとに通うようになったので、自分との仲を絶やさない心もうれしくないと嘆く歌である。蔓の縁で「絶えぬ」を導き、多情な相手への複雑な思いを表している。
二句から三句の「あまたになりぬれば」は、本巻の第七百六首の「引く手あまたになりぬれば」と同じ句形で、多情な相手を嘆く点でも共通している。
初句「玉葛」は、蔓草の美称で、蔓がのびることから「這ふ」「絶え」などの縁語を導く。
二句「這ふ木あまたに」は、からみつく木が多くの意で、男の通う女が多いことをたとえている。
三句「なりぬれば」は、なってしまったのでの意の確定条件で、第七百六首と同じ句を用いている。
四句「絶えぬ心の」は、自分との仲を絶やさない相手の心の意で、「絶え」は玉葛の縁語である。
結句「うれしげもなし」は、うれしい様子もないの意で、形容詞「うれし」に接尾語「げ」が付いた語を打ち消している。
たまかづら:蔓草の美称
はふ:蔓がからみつく
たゆ:切れる、途絶える
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
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