秋風に山の木の葉の移ろへば
人の心もいかがとぞ思ふ
- 歌の意味
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秋風に吹かれて山の木の葉が色変わりしていくので、あの人の心もどうなることかと思われる。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 714
詞書「題しらず」
秋風に山の木の葉が色を変えていくのを見て、恋人の心も同じように変わってしまうのではないかと不安を抱く歌である。自然の移ろいと人の心の移ろいを重ねる、古今和歌集に多い発想を平明に詠んでいる。
前の二首の偽りの言葉への嘆きから、季節の景物による心変わりの予感へと転じている。次歌の第七百十五首では夏衣の「薄く」に、第七百二十六首では紅葉の「千々の色」に、人の心の移ろいが重ねられている。
作者の「素性法師」は、僧正遍昭の子で、俗名を良岑玄利といい、出家後は雲林院や石上の良因院に住んだ。三十六歌仙の一人である。
初句「秋風に」は、秋に吹く風によっての意で、木の葉の色を変える原因を示す。
二句「山の木の葉の」は、山の木々の葉をいう。
三句「移ろへば」は、色が変わっていくのでの意で、動詞「移ろふ」の已然形に「ば」が付いた確定条件である。
四句「人の心も」は、あの人の心もの意で、係助詞「も」によって木の葉と同じようにの意を添えている。
結句「いかがとぞ思ふ」は、どうなることかと思うの意で、係助詞「ぞ」を連体形の「思ふ」で結ぶ係り結びである。
うつろふ:色が変わる。心が変わる
- 作者
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素性
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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偽りと思ふものから今さらに 誰がまことをか我は頼まむ
- 次の歌
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蝉の声聞けば悲しな夏衣 薄くや人のならむと思へば