- 歌の意味
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紅花の初花で染めた色が深いように、深く思いを寄せた心を、私が忘れることがあろうか。
- 鑑賞
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巻第十四 恋歌四 723
詞書「題しらず」
紅花の初花で染めた濃い紅色のように、深く人を思った心を決して忘れはしないと誓う歌である。鮮やかな紅の色を心の深さにたとえ、恋の初めの思いの強さを印象づけている。
前歌の淵の深さに続いて、色の深さによって思いの深さを詠んでいる。「染め」と「色」の趣向は、本巻の第七百二十九首の「色もなき心を人に染めしより」とも響き合い、以下の歌では心の「色」とその移ろいが主題となっていく。
初句「紅の」は、紅花から採る鮮やかな赤色をいう。
二句「初花染めの」は、その年に初めて咲いた紅花で染めることで、色が特に濃く美しいとされた。
三句「色深く」は、染め色が濃いことと、思いが深いことを重ね、ここまでが四句を導く比喩となる。
四句「思ひし心」は、深く思いを寄せた心の意で、過去の「き」の連体形「し」を用いている。
結句「我忘れめや」は、私が忘れようか、いや忘れはしないの意で、反語の「や」で結ぶ。
くれなゐ:紅花から採った鮮やかな赤色
はつはなぞめ:その年最初に咲いた紅花で染めること
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
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底ひなき淵やは騒ぐ山川の 浅き瀬にこそあだ波は立て
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陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに 乱れむと思ふ我ならなくに