- 歌の意味
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吹き乱れる野の風が寒いので、秋萩の花の色が移ろうように、あの人の心も移ろっていくのだろうか。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 781
詞書「題しらず」
野を吹き乱れる寒い風に秋萩が色あせていくように、恋人の心も移ろっていくのかと嘆く歌である。秋の野の景をそのまま人の心変わりの比喩とし、結句を倒置で置くことで、景から心への転換を印象づけている。ここから秋の景物に心変わりを重ねる歌が続く。
作者の「雲林院のみこ」は常康親王である。仁明天皇の皇子で、天皇の崩御ののちに出家し、紫野の雲林院に住んだことからこの名で呼ばれた。
初句「吹きまよふ」は、方向も定まらず吹き乱れるの意で、定まらない人の心を暗示する。
二句「野風を寒み」は、「を〜み」が原因を表し、野風が寒いのでの意となる。
三句「秋萩の」は、秋に咲く萩で、風に吹かれて散り色あせるものとして詠まれる。
四句「移りもゆくか」は、「移り」が花の色があせる意と心変わりの意を重ね、「か」は疑問と詠嘆の係助詞である。
結句「人の心の」は、四句の主語を倒置して最後に置いたもので、秋萩から人の心へと焦点を移す。
のかぜ:野を吹く風
うつる:花の色があせる、心が変わる
- 作者
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常康親王
- 出典
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古今和歌集
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三輪の山いかに待ち見む年経とも 尋ぬる人もあらじと思へば
- 次の歌
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今はとて我が身時雨にふりぬれば ことのはさへに移ろひにけり