時雨つつもみづるよりも言の葉の
心のあきに逢ふぞわびしき
- 歌の意味
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時雨が降るたびに木の葉が色づいていくのを見るよりも、言葉にこもるあの人の心の秋、つまり私への飽きに出会うことのほうがつらい。
- 鑑賞
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巻第十五 恋歌五 820
詞書「題しらず」
時雨に色づく木の葉よりも、恋人の言葉ににじむ心の「秋」すなわち「飽き」に出会うほうがつらいと詠む歌である。本巻の第七百八十二首、第七百八十八首と同じく、「言の葉」の色変わりに心変わりを重ねる趣向を用いている。ここから秋風や秋に飽きを重ねる歌が続いていく。
初句「時雨つつ」は、時雨が降っては降っての意で、「つつ」は反復を表す。木の葉を色づかせる雨である。
二句「もみづるよりも」は、「もみづ」が木の葉が色づく意の動詞で、「よりも」は比較を表す。
三句「言の葉の」は、恋人の言葉の意で、「葉」が二句の「もみづ」の縁語となる。
四句「心のあきに」は、「あき」に季節の「秋」と、嫌気がさす意の「飽き」を掛けた掛詞である。
結句「逢ふぞわびしき」は、係助詞「ぞ」を形容詞「わびし」の連体形で結び、出会うことがつらいと結ぶ。
しぐる:時雨が降る
もみづ:木の葉が赤や黄に色づく
あき:季節の「秋」と、嫌気がさす意の「飽き」を掛ける
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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葦辺より雲居をさして行く雁の いや遠ざかる我が身悲しも
- 次の歌
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あき風の吹きと吹きぬる武蔵野は なべて草葉の色変はりけり