世の中は夢か現か現とも
夢とも知らずありてなければ
- 歌の意味
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世の中は夢なのか現実なのか。現実とも夢ともわからない。あるようでいて無いものなのだから。
- 鑑賞
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巻第十八 雑歌下 942
詞書「題しらず」
世の中が夢か現実かを問い、そのどちらとも決められないと答える歌である。存在していながら実体のない世のはかなさを、「ありてなければ」という言葉で言い当てている。
「夢」と「現」を繰り返して重ねる構成が、答えの出ない迷いを表している。次歌の第九百四十三首は、この歌の結句と同じ「ありてなし」の言い回しを用いて、はかない身を嘆いている。
作者は「読人しらず」とされ、名は伝わらない。
初句「世の中は」は、この世の中は、の意で、主題を示す。
二句「夢か現か」は、夢なのか現実なのか、の意。「か」は疑問の係助詞で、二句切れである。
三句「現とも」は、現実とも、の意。二句の語を逆の順で受けて、問いを重ねている。
四句「夢とも知らず」は、夢ともわからない、の意。三句と対になり、判断のつかない心を示す。
結句「ありてなければ」は、存在していながら無いのだから、の意。倒置により理由を最後に置いて結んでいる。
うつつ:現実、目覚めている状態
- 作者
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よみ人しらず
- 出典
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古今和歌集
- 前の歌
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世の中の憂きもつらきも告げなくに まづ知るものは涙なりけり
- 次の歌
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世の中にいづらわが身のありてなし あはれとやいはむあなうとやいはむ