なよ竹のよ長き上に初霜の
おきゐて物を思ふころかな
- 歌の意味
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しなやかな竹の節と節の間が長いように長い夜であるうえに、初霜が置くように起きていて、物思いにふける今日このごろであるよ。
- 鑑賞
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巻第十八 雑歌下 993
詞書「寛平御時に、唐土の判官に召されて侍りける時に、東宮の侍所にて、男ども酒たうべけるついでによみ侍りける」
宇多天皇の寛平年間に、遣唐使の判官に任じられた作者が、東宮の侍所で男たちが酒を飲んだ折に詠んだ歌である。長い夜に眠れず、起きたまま物思いをしていると詠み、遠い唐土への旅を前にした不安な心をにじませている。
この遣唐使は菅原道真の建議によって派遣が停止され、作者が唐へ渡ることはなかった。
作者の「ふちはらのたたふさ」は藤原忠房である。雅楽に通じ、胡蝶楽を作ったと伝えられる。中古三十六歌仙の一人である。
初句「なよ竹の」は、しなやかな竹の、の意。竹の節と節の間を「よ」ということから、二句の「よ」を導いている。
二句「よ長き上に」は、夜が長いうえに、の意。「よ」は竹の「節(よ)」と「夜」を掛ける掛詞である。
三句「初霜の」は、その年初めて降りる霜の、の意。四句の「おき」を導いている。
四句「おきゐて物を」は、起きていて物を、の意。「おき」は霜が「置き」と人が「起き」を掛ける掛詞である。
結句「思ふころかな」は、思う今日このごろであるよ、の意。「かな」は詠嘆の終助詞である。
なよたけ:細くしなやかな竹
よ:竹の「節(よ)」と「夜」を掛ける
おく:霜が「置く」と、人が「起く」を掛ける
- 作者
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藤原忠房
- 出典
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古今和歌集
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