- 歌の意味
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山吹の花の色をした衣よ、持ち主は誰かと問うても答えない。梔子で染めた、口無しなので。
- 鑑賞
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巻第十九 雑体 1012
詞書「題しらず」
山吹色の衣は梔子の実で染めることから、「くちなし」に「口無し」を掛け、持ち主を尋ねても答えないのは口がないからだと洒落た歌である。衣を擬人化して問いかけ、染料の名で答えを落とす機知が誹諧の趣となっている。
作者は素性法師である。遍昭の子で、俗名は良岑玄利とされる。雲林院に住み、のち権律師となった。三十六歌仙の一人である。
初句「山吹の」は、山吹の花の色を示し、二句の「花色衣」にかかる。
二句「花色衣」は、山吹の花の色、すなわち黄色に染めた衣である。
三句「主や誰」は、「や」が疑問の係助詞で、衣の持ち主を問う。三句切れである。
四句「問へど答へず」は、衣を擬人化し、問いかけても返事がないさまを言う。
結句「くちなしにして」は、黄色の染料である「梔子」と、口がない意の「口無し」を掛ける掛詞である。
はないろごろも:花の色に染めた衣、ここでは山吹色の衣
くちなし:黄色の染料となる「梔子」と、口がない意の「口無し」を掛ける
- 作者
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素性法師
- 出典
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